人は神に仕える者を見ると、どこか特別な存在だと思いたくなる。
だが日月神示は、神の御用に携わる者ほど厳しい試しの中に置かれると語る。
それは預言者本人だけではない。
その周囲にいる者、支える者、導きを受ける者もまた試されるのである。
今回の上つ巻第12帖は、「神の道に油断はない」という厳しい警告が記された一節である。
大将を誰も行かれん所へ連れて行かれんように、上の人、気をつけてくれよ。
この道はちっとも心ゆるせん、マコトの
の道ぞ。
油断すると
[完訳]日月神示 岡本天明 著 中矢伸一 校訂 ヒカルランド 第1巻 上つ巻 第12帖は代わりの身魂使うぞ。
預言者だけでなく周囲の人々も試される
神示を読むと、神が選んだ人物だけが試されるように思える。
だが実際には、その周囲にいる者もまた重要な役割を担っている。
神の御用を守ることもまた、神の御用だからである。
逐次解説|神の御用を守る者たちへの警告
大将を守る責任は側近にもある
大将を誰も行かれん所へ連れて行かれんように、上の人、気をつけてくれよ。
ここでいう「大将」とは誰を指しているのだろうか。
日月神示の流れから考えると、まず思い浮かぶのは岡本天明氏である。
神示を受ける器である以上、その働きを失わせるようなことがあってはならない。
例えば色街に誘われる。
名誉や金に溺れる。
人間的な欲望に引き込まれる。
そうしたことは霊感を失う最短コースになり得る。
預言者の近くにいる人は、預言者のOFFの状態を知っている。
人としての短所も知っている。
くだらない失敗も見ている。
だらしない姿を見てしまうこともある。
場合によっては幻滅し、見下してしまうこともあるだろう。
要するに預言者も普通の人なのである。
だからこそ近くにいる者には、預言者のONとOFFを見極める力が求められる。
神がその人を選んでいると分かるなら、その働きを支持し守らなければならない。
また預言者の近くにいる立場の人々も、霊感を通して預言者を神の視点で見る必要がある。
人間的な好き嫌いではなく、神の御用として支える責任があるのである。
神の道は一瞬の油断も許されない
この道はちっとも心ゆるせん、マコトの
の道ぞ。
神示は非常に厳しい言葉を残している。
「心をゆるせん」。
つまり油断するなということである。
悪魔は預言者を強く誘惑する。
これは聖書の歴史を見ても繰り返されてきた。
神に選ばれた者だから安全なのではない。
むしろ選ばれた者だからこそ標的になる。
旧約聖書にも、高い使命を受けながら道を踏み外した人物はいる。
新約聖書では、イエス・キリストの十二使徒の中にイスカリオテのユダがいた。
ユダは最初から相応しくない人物だったのだろうか。
そうではない。
イエスが召した時点では、使徒として相応しい人物だったのである。
後に裏切ることになるとしても、その時点で与えられた責任にふさわしい資質を持っていた。
しかし悪魔は人の弱い部分を見逃さない。
弱点を見つければ、そこを徹底的に攻撃する。
ユダにも乗り越えるべき試練があった。
だが彼は振り切ることができなかった。
そして行くべきではない場所へ行ってしまった。
霊的に高い場所から落ちるということは、単にゼロに戻ることではない。
深い死の谷へ堕ちていくことでもある。
だから神示は語る。
本当に心をゆるせんのだと。
神の道とは、それほど厳しい道なのである。
神の計画は必ず次の人へ受け継がれる
油断すると
は代わりの身魂使うぞ。
神の御用は特定の個人だけに依存していない。
もし一人が倒れても、神は別の器を立てられる。
ユダが堕ちた後、十二使徒の欠員は補充された。
神の働きそのものは止まらなかったのである。
同じように、預言者が霊的な命を失ったとしても、引き継ぐ者は必ず備えられている。
神は最初から備えをしておられる。
だから神の計画は止まらない。
しかしそれは安心材料ではない。
むしろ警告である。
自分が選ばれているから大丈夫ではない。
最後まで歩き通した者が勝利を受けるのである。
途中で脱落した者に参加賞があると思ってはならない。
神示はそのことを厳しく語っている。
誰が選ばれるかより、最後まで歩くことが大切
上つ巻第12帖は、預言者や指導者だけへの警告ではない。
神の道を歩くすべての人への警告でもある。
神に選ばれることは始まりでしかない。
本当に問われるのは、その後である。
誘惑の中でも歩き続けるのか。
失敗しても立ち上がるのか。
最後まで神に従い続けるのか。
神示が語る「油断するな」という言葉は、今を生きる私たち自身に向けられているのである。
日月神示を原典から読む|神の御用の全体像を知るために
日月神示は断片だけを読むよりも、前後の流れを通して読むことで理解が深まる。
一見すると厳しい警告に見える神示も、全体を読むと神の慈悲や人類への期待が込められていることが分かる。
上つ巻だけでなく、松の巻や他の巻とのつながりを追いながら読むことで、日月神示の世界観はより立体的に見えてくる。
日月神示を体系的に学びたい方は、原文をまとめた書籍を手元に置いて読み進めることをおすすめする。


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